2023-01-01から1年間の記事一覧

永井均「これがニーチェだ」冒頭の大江健三郎批判、ソクラテスについて。

大江健三郎は下記の文章を朝日新聞に投稿した。 テレビの討論番組で、どうして人を殺してはいけないのかと若者が問いかけ、同席していた知識人たちは直接、問いには答えなかった。私はむしろ、この質問に問題があると思う。まともな子どもなら、そういう問い…

ハンチバックと地続きな「我々」。

障がい者と健常者は生物的に連続的だ。そして、社会は障がい者だろうと健常者だろうと生きていくために必要であるが、また、逆に社会がそれぞれを隔ててもいる。 重度障がい者であるハンチバックの主人公は、弱者の代弁者を気取る読書文化のマチズモ性を断罪…

人の命

大学院生やらしてもらって、勿論研究のためにほとんどの時間使ってるけど、少なくとも自分の時間はある。というか全く完全に時間に余裕がなければ思索に耽ったり、他分野の余計なものを見たりとかできないから、激務も激務で全く余裕ないような感じではない…

何か見た

「医学部に入らずに東大に入れば、有名企業で高収入を得ながら、夜勤や過酷なコールで睡眠を妨げられることもなかったんだけど」という旨のツイートを見ました。 それに対して、「本気で医者をやっている人なら、そんな甘い考えは持たないだろう」といったツ…

研究

大学院に入ってはじめて勉強というものをしていると感じる。 受験勉強は暗記科目がことさら苦手だったわけじゃないが好きじゃなかった。物理や数学では、頭を回転させる喜びがあった。けれども所詮は問題があって答えのある勉強だった。 学部時代の勉強は、…