映画アイアムアヒーロー

漫画アイアムアヒーローゾンビ映画が好きな僕がこの日を楽しみにしていないわけはありませんでした。映画アイアムアヒーロー、見てきました。

正直最高でした。

これよりネタバレ含みます。(言葉によるネタバレはこの映画を楽しむ上で関係ないですが)

良いゾンビ映画には「ゾンビとの初めての遭遇」「仲間の死」「ラストのカタルシス」の三点が重要だと思っているんですけど、どれも秀逸でした。

それに加えてアイアムアヒーローならではの日常の崩壊の演出、そして派手なカーアクション、目まぐるしく変わる舞台に途中で飽きることなく最後まで面白かったのはすごかったです。風景とか文化とか日本の良さを生かしたゾンビ映画はおそらくこれを超えることはないと思います。グロ描写も海外のやつよりもじめじめしたリアリティがありました。最初から銃でバーンじゃなくて、実際に元人間を壊している感触。ドランク塚地の圧倒的演技。

ラストはゾンビ映画に新しいカタルシスの価値観を生んだ、と個人的に思います。普通は全滅するか、なんとか逃げるか、一気に蹴散らすかして終わるものですが、ちまちま全員撃ち殺して大量の肉片の海ができた様子は圧巻でした。

邦画ならではの主人公描写もよくて、普通の人間がヒーローになっていく姿に泣きそうになりました。みんなの妄想が詰まった映画でした。つまり、退屈な世界が終わり平凡な自分がヒーローになる、という妄想を絶対みんなしてると思うんですけど(僕はしてます)、途中までは世界がひっくり返っても自分は変わらないんだって言ってるんです(正直ここで泣きました)。そしてあのラストですよ。しびれちゃいましたね。

原作を映画にしたらこうなる、というのをちゃんと見せてくれましたね。よかったです。

ただ、有村架純がこの映画に乗り気じゃなさそうで、というか普通の日本映画の演技をしてて記号的な比呂美でしたね。他のキャストはみんなハマってました。

来週も見に行きます!